SHIROBAKOとチームビルディングについて
この記事はSHIROBAKOアドベントカレンダーの12日目です。
SHIROBAKOといえば最高なわけですが、なぜ最高なのかは人それぞれでしょう。
ただ、モノづくりの現場を描ききった本作に何かしらのシンパシーを感じている方は多いのではないでしょうか。
ぼくもへなちょこDTMerであり、へっぽこエンジニアだったりするので、感じるものがあります。
現代においては(本質をついているかどうかはともかく)アジャイル開発はある種スタンダードになり、
DevOpsやSREといった発展した文脈も生まれてきている中、それらが原因というわけではないにしても現場に唐突な変化が起きることは少なくありません。
人は基本的に集中を削がれるのを嫌う生き物ですので、場当たり的な変更が繰り返されると疲弊してしまいます。 でもモノづくりは好きだし、携わっていて思い入れも強いプロダクトは成功してほしい、そんなモチベーションで課題やタスクと対峙するという日々を送ったり送らなかったりしています。
そんな感じで心が荒れ気味のとき、SHIROBAKO 2話 「あるぴんはいます!」はキます。
冒頭から立ち込める暗雲、そして訪れるカオス。やばそうなイキフン。
監督と円さんの口論を経て、なべPに無茶振りされたみゃーもりは緊急会議を開くことにします。
昨今では心理的安全性といった言葉をよく聞くようになりました。チームのパフォーマンスを最大化するためのフレームと捉えていますが、Googleでは 効果的なチームを可能とする条件は何か
というリサーチを行ったそうで、この re:Work という記事はちょっとした話題になりました。
個人的には、そんなんなくてもどうにかするのがプロでしょっていうのと、やっぱ人間だし必要だよねそういうのっていうのが半々だった時期があるのですが、ないよりはあった方がいいに決まってるじゃんと言われると、まぁ、ぐうの音も出なかったわけです。
モヤッてるときにモヤッたまま進むとモヤッたモノができます。
モヤッたモノに関わった人たちは、少なからずモヤモヤを抱えなければなりません。できればどうにかしたいものです。
どうにかするには、答えは状況によりけりでしょうが、物語の中では対話をすることになります。
立ち話はコスパがよい
と聞いたことがありますが、たしかに話すだけで済むなら簡単です。
対話によって 自分はその場に参加している
という当事者意識も働くでしょう。質のよい時間であった方がよいという合理的な判断から、ネガティブであってもポジティブであっても建設的な議論をすることを心がけるでしょう。
そして、よい議論を行うにあたっては、そもそも心理的安全性が前提として必要だったりもします。また、共感も重要な要素となることがあります。
という共感からの
この山田さんの表情なんかは非常によい例ではないでしょうか。
そんなこんなで監督の思いがみんなに伝わり、
なんやかんやで、あるぴんはここにいます!になるわけです。
re:Workの話に戻ると、チームの課題として以下のことが挙げられています。
従業員はほとんどの仕事をチームの一員として行います。しかし、チームの対人関係に問題が生じたり、メンバーのスキルが適切でなかったり、あるいはチームとしての目標が明確でなかったりすると、生産性の低下やメンバー間の摩擦が生まれるといった問題が生じかねません。
このような課題に対するある種の回答が、このお話には内包されていると思うのです。
人と人がわかり合うニュータイプ的な感覚を共有することと、攻殻機動隊的なスタンドプレーによるチームワークというような、個人的に理想的なチーム。
いいなぁと思うわけです。いいなぁ。
まぁ、そもそも監督ちゃんとしろよという意見ももっともですが、口下手な監督もいますからね。仕方ないですね。
ギャップがあることが問題であるなら埋めた方がいいでしょうね。
見返せば見返すほど発見があるSHIROBAKOですが、今回はこんなところです。
最後に、心理的安全性という観点では監督がスタジオでこんなことも言っていますね。
武蔵野アニメーションはGoogleかなんかなのかな。
こちらからは以上です。ありがとうございました。